伝わらない言葉。 [all past memories]

4月27日(水)
文章を誰かに対して読みあげるとき、
読む側の人がその文章の内容を良く理解していないと、
聞く側の人には絶対にその内容は伝わりません。

文章の意味を深く理解せずに、
単語のイメージや場の空気に合わせて『抑揚』をつけても、
文章として一つのメッセージにはなりません。

長い文章になればなるほど、
そこには、書き手の複雑な意図があり、
戦略があります。
【話し手】が【書き手】の戦略を良く理解していなければ、
【聞き手】を攻略することはできません。

書き手が書いたときに思い描いた脳内の『思考の動き』を
読み手が一旦なぞらなくてはいけない。
自分なりにでも、朧にでも、たどらなくてはいけない。
直感的にでも、感じ取らなくてはいけない。

これは自分で自分の言葉を【しゃべる】時にはほとんど問題にならないことです。
無意識にか、意図的にか、
自分の言葉には会話の流れがあり、意思があり、感情が乗っかる。
当然ですが、自分の脳内の『思考の動き』ははっきりと分かっているからです。

役者がその文章(台詞)を本当に自分の物にできたとき、
それはもう【読む】ではなく【しゃべる】ということになる。
そこまでたどり着かなくてはいけない。
それが役者の仕事です。

舞台は
この【しゃべる】作業の連続です。
複数の役者が、それぞれの背景を抱えながら、
リズム良く、感情豊かに、動きを交えて、
【しゃべる】。

あ~、なんて大変な作業なんだろ(*´д`*)タノシイネ

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